株式会社Fermionが完成物から製品を設計する理由

操作の多さではなく、利用後に何が完成したかを製品の評価単位にしています。

FermionはLaTeXエディタと数学教材を開発しています。分野は離れていますが、製品の評価単位は共通しています。一回の操作が短くなったかではなく、利用者の仕事がどの完成物まで進んだかを見ます。

TeX64ではAIの返答文ではなく、編集可能な標準LaTeXと実際に組版されたPDFが成果です。Evoltonでは画像の切り取りではなく、途中式を読める解答PDFや条件に合う問題集が成果です。

二製品を同じ基準で確認する

製品 入力 完成物 確認地点
TeX64 LaTeXプロジェクトと執筆指示 編集可能な標準.texと組版済みPDF ソース差分と実ビルド結果
Evolton 数学の問題画像または問題集の条件 途中式を読める解答PDFまたは問題集 対象問題、指定条件、生成PDF

この見方には三つの利点があります。完成物へ影響しない操作を実装の優先順位から外しやすいこと、品質を観測可能な結果へ変えられること、製品説明で形容詞に頼らず入力・処理・出力・失敗条件を示せることです。

二製品が同じコードやデータを共有しているという意味ではありません。共通するのは実装基盤ではなく、利用後の状態を先に定義する設計基準です。

新機能を判断する三つの質問

  1. 利用者が最後に受け取るファイル、レコード、画面状態は何か。
  2. その完成物が正しいかを機械的に確認できる地点はどこか。
  3. 失敗時に原因と訂正経路を利用者が追えるか。

TeX64なら.texの差分とPDFビルド、Evoltonなら問題条件と解答PDFが確認点です。クリック数や生成回数は補助指標であり、完成物の検証を置き換えません。

数学的判断、引用の採否、教材の権利確認、顧客対応など、人が責任を持つ部分は残ります。製品は責任の所在を曖昧にせず、反復できる作業と確認できる出力を支えます。

確認先

製品ごとの数値や提供条件は各公式ページを正本とします。公開情報の誤りはお問い合わせからお知らせください。

代表者

役職
株式会社Fermion 代表取締役・共同創業者
領域
AIエージェント、TeX、研究・学習向けソフトウェア

製品

TeX64

AIがプロジェクト全体とビルドログを理解し、文章・数式の生成からエラー修正、再ビルドまでを進めるローカルファーストLaTeXエディタ。

Evolton

問題画像やデータベースから解答・方針・総評をPDFに組み上げる学習ツール。

問いに向き合う時間を長くする

Fermionを設立したのは、研究や学習に必要な文書をつくる負担を減らし、人が問いと内容に集中できる環境をつくるためです。書式や組版の複雑さに思考を止められることなく、知識を正確に、美しく、伝わる形にできる世界を目指しています。

私たちは、TeX64とEvoltonを開発・運営しています。研究文書と数学の解説では扱う課題が異なりますが、利用者が確認できる完成物まで処理を進めることが、二つの製品に共通する仕事です。

日本の研究・学習の現場で磨いたソフトウェアをより多くの言語と地域へ届けていきます。どこにいても、複雑な作業に足を止めず、自分の問いを形にできるようにする。Fermionは、日本から世界へ、そのための道具をつくり続けます。

株式会社Fermion 代表取締役 幸川卓実